FtMって?風俗でも働ける?
昨今、メディアでも取り上げられる機会が増えた「セクシャルマイノリティ」の話題。
「LGBTQ+」という単語も随分と世間に浸透し、「レスビアン」「ゲイ」「バイセクシャル」「トランスジェンダー」「クエスチョニング・クィア」といったマイノリティの認知度も上がりました。
この5つ以外にも、十人十色というように、ひとの数だけセクシュアリティは存在します。
ももジョブでも過去に「LGBT」について解説したことがありますが、より深堀りするために、今回は「T:トランスジェンダー」のひとつである「FtM」にスポットを当てていきたいと思います!
LGBTQ+のおさらい
LGBTQ+が少しずつ知られるようになってきましたが、やはり
具体的にどんなものだったっけ?
と、知識が曖昧な方も多いかと思います。
まずはLGBTQ+についておさらいをしましょう!
LGBTQ+とは
L・・・レズビアン
G・・・ゲイ
B・・・バイセクシャル
T・・・トランスジェンダー
Q・・・クエスチョニング、クィア
+・・・その他の様々なセクシュアリティ
広く知られつつあるLGBTQ以外にも、世の中には様々なセクシュアリティが存在します。
最近では「性を決める要素は【身体的性】【性自認】【性的指向】【性表現】の4つの観点がある」と言われています。
世間に広く知られるようになった「レズビアン」「ゲイ」「バイセクシュアル」などは「どんな性の人を好きになるか」を指す【性的指向】の種類の1つです。
【性的指向】に関係するセクシュアリティは他にも好きになる相手のセクシュアリティを条件としない「パンセクシュアル」や男性・女性以外も好きになる「ポリセクシュアル」などがあります。
因みに「トランスジェンダー」は「自身の性の認識や捉え方」に関係する【性自認】のセクシュアリティの1つになります。
「トランスジェンダー」と「FtM」
今回のテーマである「FtM」は「女性から男性へ(Female to Male)」の略で、女性として生まれてきたものの、男性として生きることを望む人を指します。
LGBTQ+の中の「T」トランスジェンダーに当たります。
トランスジェンダーって?
「身体的性」と「性自認」が一致していない人を指すのが「トランスジェンダー」とされ、
身体的性が男性で性自認が女性の場合は【MtF(Man to Female)】
身体的性が女性で性自認が男性の場合は【FtM(Female to Man)】
とされます。
性同一性障害とは違うの?
「トランスジェンダー」という言葉と同じくらい頻繁に耳にするのが「性同一性障害」です。
一昔前に某学園系ドラマでも題材になり話題になりましたよね。
「トランスジェンダー=性同一性障害」と思われがちで、広義的にも性同一性障害はトランスジェンダーの1つとしてまとめられていますが、実は表しているものは異なります。
性同一性障害(せいどういつせいしょうがい)・性別違和(せいべついわ)・性別不合(せいべつふごう)は、『出生時に割り当てられた性別とは異なる性の自己意識を持ち、自らの身体的性別に持続的な違和感を覚える状態』をいう医学的な診断名および状態像。自己意識に一致する性別を求め、時には自らの身体的性別を自己意識のそれに近づけるべく、医療を望むこともある。
性同一障害とは「身体的性と性自認が異なり、身体的性を自己意識の性に近づけるために医療を望む」というような状態を指す医療用語の1つです。
性同一性障害は「障害」じゃない
以前は精神障害の1つとして分類されていた性同一性障害ですが、2019年のWHO総会で性同一性障害は国際疫病分類の精神障害から除外されました。
そして名称も「性同一性障害」から「性別不合」という名前に変更されました。
参考文献:性同一性障害を「精神障害」の分類から除外へ WHO|NHK
FtMだと風俗で働けない?
ではFtM(女性から男性へ)だと風俗では働けないのでしょうか?
結論からいうと、働くことは可能です。
「性別不合」の状態から外科的手術やホルモン注射などで、性自認と身体的性を近づけることが出来ますが、やはり高額な医療費がかかります。
病院や施術内容、ホルモン治療の期間などによって変動しますが、FtMの場合はトータルで100〜200万円ほどの費用がかかると言われています。
参考文献:法的要件や費用は?「性別変更」に必要な手続きを解説
この高額な医療費を用意するため、より高収入な風俗など夜のお仕事をする方ももちろんいます。
FtMの場合、外科的手術前の身体的性は「女性」です。
男性向けの風俗店で女性として勤務することも可能になります。
割り切って短期間でガッツリ稼いでスパッと辞める!という方もいますが、みんながそうとは限りません。
なかにはお金のため・仕事だからと思っていても、本来の自分と違う性を演じて働くことにどうしてもストレスや精神的苦痛を覚える方も少なくありません。
稼げるコツ
FtMでも一般的な風俗店(対男性客)で働くことはできます。
稼げるコツは、もうこれはFtMでもストレートの女性でも全く同じです。
「割り切ること」です。
そうです、「金のためと割り切る」ことが一番です。
性自認と違う性を演じてストレスを感じる人もいると言いましたが、これはストレートの女性風俗嬢も同じです。
風俗で働く人は、大なり小なり誰もが精神的苦痛を感じています。
合言葉は「お金のため!」です。
他にもある!FtMさんにオススメのナイトワーク
いろいろなジャンル、フェチに対応したお店がある風俗業界。
もちろんまだまだ数は多くはありませんが、風俗や水商売といった夜の世界では、FtMの方が本来の自分のまま働けるお店も存在しています。
専門店
LGBT専門店などはニューハーフ、男の娘、FtMなどのLGBTの方が在籍しているお店が多いです。
また、男装やショートヘア専門店など、FtMの方が在籍しているお店が多いです。
男女問わずに利用できるお店も多いですが、中には「女性専用」のお店もあるようです。
レズ風俗
レズ風俗と聞くと
レズの女性しか働けないのでは?
FtMの場合は戸籍上は女性だけど性自認は男性だし働けないのでは?
と思うかもしれませんが、お店によってはFtMの方も積極的に採用しているレズ風俗店もあるようです。
飲み屋系
水商売系だと「男装ホスト」や「男装バー」などがあります。
時給は¥1000~というところも多く、キャバクラやホストクラブに比べると稼ぎは落ちるという話もありますが《時給+歩合》になるので頑張り次第ではたくさん稼げる可能性は高いです。
男装カフェ
一般的に「コンカフェ」と言われるお店でも男装系のお店は多いです。
幕末や戦国、執事など男装カフェにもいろいろなコンセプトがあるので自分の好きなコンセプトのお店で楽しく働くことも出来そうです。
LGBTQ+の雇用問題
いくつかの調査データをみてみると、日本でのLGBTQ+の割合は人口の10%前後であることがわかります。
参考文献|電通、「LGBTQ+調査2020」を実施 – News(ニュース) – 電通ウェブサイト
参考文献|「LGBT意識行動調査2019」を実施、公表 – LGBT総合研究所
10人に1人というと、クラスの中で3〜4人程度という数字です。
そう思うと意外と多いなと感じますよね。
FtMやMtFは、いまでこそそのように呼ばれますが、少し前までは「オカマ」や「オナベ」と呼ばれていました。
いまでもオカマバーやオナベバーはもちろんあり、ここまで紹介してきたように風俗や水商売は一般社会よりも昔からLGBTQ+に対する受け皿が広いのです。
しかし、LGBTQ+の人がみんな夜の世界で働いているかと言われると、そうではありません。
普通に、普通の生活をしている人がほとんどです。
カミングアウトをしている人もいれば、そうでない人もいます。
では、水商売や風俗に従事するLGBTQ+の方は、どういった理由から夜の世界に飛び込んでくるのでしょうか?
前述したように、性別適合手術のために高収入の夜職をする方は多いですが、それ以外にも「自分らしくいられる場所」を求めて夜職を始める方もいます。
昨今の世の中の流れからLGBTQ+フレンドリーな企業も増えてきましたが、古い体質の企業ではなかなか受け入れてもらえないことも少なくありません。
実際に面接時にトランスジェンダーであることを告げたところ、10社以上落とされたという方もいるように、LGBTQ+の雇用に慎重な企業が多くあるのは事実です。
LGBTQ+当事者、また雇用側の課題もまだまだ山積みだと言えます。
カミングアウトをしても、周りの全員から理解を得られるわけではありません。
なかには強い偏見を持っている人もいます。
カミングアウトをせずにいても、「ありのままの自分」ではない「偽った自分」でいることにストレスを感じる人もいます。
風俗や水商売は、お金を稼ぐことだけでなく、そういった「生きづらさ」を感じている方の精神的なセーフティーネットのような役割も担っているのではないでしょうか。
まとめ
今回はFtM(Female to Male)に焦点を当てて解説させていただきました。
メンタルにくることも多い夜職ですが、やっぱり懐が広い〜!とあらためて実感しました。
どんなセクシュアリティでも「あなたらしく生きる権利」があります。
本来の自分の姿になるためにお金を稼ぐ目的でもよし!
あなたらしくいられる場所として働くもよし!
ももジョブはいつでも「あなたらしく」を応援しています。
風俗未経験からでも始められる高収入なお仕事たくさん♪