アフターピルが薬局で買える?市販化のメリット・デメリット

アフターピルが薬局で買える?市販化のメリット・デメリット風俗でお仕事をしていると、仕事柄おのずと性感染症や避妊などに関する知識が増えていきます。

性感染症はコンドームを着用したり、粘膜接触を減らすなどして多くの女性が最大限の努力をしていますよね。

もちろん避妊に関しても、スキンを着用する、低用量ピルを飲むなどがありますが、体質的に低用量ピルが飲めない女性もいます。

お仕事中だけに限らず、プライベートなど、アフターピル(緊急避妊薬)が必要になる状況はいつどこで起きるかわかりません。

諸外国では医師の処方箋なしに購入できたり、アメリカでは購入に際して薬剤師の指導なども必要なく手に入れることができます。

低用量ピルが承認されたときもそうでしたが、日本は諸外国にかなり遅れをとっている状況です。

そんな日本でも今年の11月28日から、一部店舗に限られますが、アフターピルの試験販売がはじまりました。

風俗業界で働く女性の中には、このニュースに注目していた方もいらっしゃるかと思います。

ですが、なかなか大体的に告知などもされておらず、いまいち内容が理解できていないという方も少なくないのではないでしょうか。

そこで今回はいま話題の「アフターピルの市販化」について解説していきます!

天使のうたたね

アフターピルが試験的に薬局で買えるように!

アフターピルが試験的に薬局で買えるように!

2023年11月28日から全国145の薬局でアフターピルの試験販売がスタートしました。これまではアフターピルを手に入れるためには婦人科や産婦人科で医師の診察を受けた上で初めて処方されるものでした。

最近ではオンライン診療などで処方してもらうこともできるようになってきましたが、まだまだアフターピルの処方はハードルが高いものでした。

アフターピルはその性質上、1分1秒でも早く服用することが望ましいため、薬局での市販化を望む声が多くあり、ようやく試験販売にこぎつけたのです。

各都道府県で2〜3軒の薬局が参加しており、人口が多い東京・神奈川・大阪は試験販売店舗を多く配置しているとのことです。

今回はあくまでも試験販売であり、厚生労働省からの委託を受けた調査研究として実施されているので、購入はいくつかの条件を満たす必要があります。

購入できる人、購入の条件

緊急避妊薬を購入して服用を希望する

事前に取り扱い薬局へ電話で相談

身分証明書の提示が必要

研究への参加を同意できる

16歳以上の女性であること(未成年は保護者同伴が必要、保護者も要身分証)

性行為から72時間以内であること

処方前に薬剤師の面談を受ける

処方されたアフターピルは薬剤師の面前で服用する

メールアドレスを登録し、アンケートに協力すること

購入できない人

男性

代理人

研究参加に同意できない方

妊娠している方

妊娠が心配な成功から服用までの時間が72時間を超える方

身体の状態によって緊急避妊薬が使用できない方(重篤な肝障害があるなど、質問等により薬剤師が判断)

性行動異年齢に達していない(16歳未満)

日本語での確実な説明・同意などのコミュニケーションが行えない場合は調査研究に参加が出来ない方

薬局での購入方法は?

薬局での購入方法は?

試験運用の段階なので、まだまだ細かい手続きが多いですが、順をおって確認していきましょう。

(1)ホームページや説明文書などを読み対象者や参加方法を確認する

(2)薬局リストに載っている最寄りの薬局へ電話で事前相談

【持ち物】

公的な身分証明書(マイナンバーカード、運転免許証、パスポート、健康保険証等)

16-17歳の場合は保護者などの同伴と公的身分証明書が必要ですよ!

本人のスマホ、メールアドレス

緊急否認薬の購入費用+妊娠検査薬の購入費用

お薬手帳(あれば)

※前回の生理の日程を控えておく必要がある(販売の為に質問される)

(3)薬局で薬剤師と面談

(4)説明と同意・購入・服用

服用するアフターピルについて説明を受け、服用することに同意する

薬を購入し、服用したことを薬剤師が確認できる状態(面前)で服用する

薬剤師から服用後に行ってほしい事について説明がある

(5)アンケートへの回答(1回目)

薬局でQRコードを読み取り、表示されたアンケートに回答する

(6)アンケートへの回答(2回目)

服用から3~5週間後にメールでアンケートの依頼がくるので案内に沿って回答

2回目のアンケートを回答するとお礼としてデジタルタイプのAmazonギフト券500円分が貰える

参考サイト|緊急避妊薬販売に係る環境整備のための調査事業(厚生労働省医薬局医薬品審査管理課委託事業)|公益社団法人 日本薬剤師会

今回のアフターピル市販化のメリット・デメリットは?

今回のアフターピル市販化のメリット・デメリットは?

メリット

診察時間外、休診日でもアフターピルの購入が可能

緊急時でも時間を空けずに服用が可能になり、避妊の成功率が高くなる

本強や性的DVなどによる望まぬ妊娠を減らすことができる

デメリット

販売店が少ない為、購入できる人が限られる

事前に告知なども無かったため知らない人がまだまだ多く、必要な人に情報が行き届いていない

簡単に購入できるようになったことによって、避妊の意識低下や性病感染が拡大するのではという懸念も

アフターピル市販化に向けて今後の課題は

今回、試験販売が一部店舗にてスタートしましたが、どのような印象を覚えたでしょうか?

筆者の個人的な意見としては「なんかちょっと、思ってたんと違う・・・」というのが正直なところです。そもそもアフターピル(緊急避妊薬)というのは、避妊に失敗してから早く飲めば飲むほど避妊効果が高まるものです。この試験販売での購入までの流れは少々もたつきがあるなと感じました。

今後の一般販売化に向けての期待の意味も込めて、筆者なりの「アフターピル市販化の課題」をいくつか上げさせていただきます。

① 購入までの流れがより簡略化されますように

事前電話必須というのはぜひ無くしてほしいですね。

24時間売ってくれとは言いませんが、朝の開店と同時に駆け込んで即購入できるのが理想です。

② 16歳未満購入不可はどうなの?

子供を守るためですので、保護者の同意が必要であることは致し方ないと思いますが、保護者の同意があれば購入可とすべきではないかと思います。

緊急避妊薬ですので、まさに緊急時に必要なものです。年齢は関係ないのでは?(13歳未満など身体的に未熟な年齢は除く)

③ 避妊の大切さや、アフターピル服用の副作用などのリスクの啓蒙

避妊の意識低下や性感染症の拡大につながるのではという懸念も示されていますが、まずは正しい知識を広めることが大事ですよね。

実際にアフターピルを服用する女性の身体への副作用などを伝えることで避妊の意識低下など安易な服用を防ぐことができそうです。

まとめ

アフターピルの試験販売は、市販化に向けてのスタートラインです。これから販売数や、多くの意見を集め、それが一般販売化に繋がります。

風俗業界で働く女性にとって避妊というのは切っても切り離せない重要な問題です。

アフターピルは万が一のときの最も有効な手段です。

副作用などのリスクはあれど、女性としての人生を左右する問題ですので、選択肢が増え、手に届きやすくなることを期待したいですね。

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